株式投資で安定して勝ち続けることは簡単ではありません。多くの投資家が「安い株を買う」「底値を狙う」といった直感的な戦略に走り、結果として大きな損失を抱えてしまいます。
しかし、林則行氏の著書『株の公式』では、そうした常識とは逆のアプローチが提示されています。それが**「新高値投資」**です。

本記事では、『株の公式』の重要ポイントを整理しながら、実践的な投資戦略としてどのように活かせるのかを解説します。
新高値投資とは何か?|勝ち組銘柄に乗る戦略
本書の核心です。
「新高値を更新した銘柄こそが、これから上昇する可能性が高い」
一般的には「高い株は危険」と考えられがちですが、著者は真逆の結論を提示します。
- 株価が新高値を更新する
→ 市場がその企業の成長を評価している証拠
→ 需給が改善し、資金が流入している状態
つまり、新高値は単なる価格の節目ではなく、企業が新しい成長フェーズに入ったサインなのです。
また、歴史的に見ても「時代の主役株」は常に高値を更新し続けてきました。逆に言えば、安値圏にいる株は市場から見放されている可能性が高いのです。
なぜ底値買いは危険なのか
多くの個人投資家がやりがちな失敗が「底値買い」です。
一見すると合理的に見えますが、本書では明確に否定されています。
- 安い株=市場から評価されていない
- いつ上がるか分からない
- 業績悪化が続く可能性も高い
さらに、株価は下落トレンドに入ると長期間停滞する傾向があります。一方で、上昇トレンドに入ると短期間で急騰するのが特徴です。
つまり、
- 下げ相場:長い・ダラダラ
- 上げ相場:短い・急激
この非対称性を考えると、「待つ投資」である底値買いは非常に効率が悪い戦略といえます。
投資で最も重要なのは「損失管理」
本書で繰り返し強調されるのが、大きな損をしないことです。
投資で成功するために必要なのは、特別な才能ではありません。
- 1回の損失を小さく抑える
- 資産全体に対するリスクを制御する
- ルールを徹底する
具体的には、
- 1銘柄あたりの投資額は資産の10%程度
- 損失は常に限定する
- 思惑が外れたら即売却
といったルールが推奨されています。
これが本書の「資金管理」の考え方であり、長期的に生き残るための必須条件です。
成長株の見極め方|ファンダメンタル3つの基準
新高値だけでなく、企業の中身も重要です。本書では、成長株を見極めるための明確な基準が示されています。
① 長期的に安定成長しているか
- 過去5〜10年で年平均7%以上の成長
- 減益が少ない
② 直近で爆発的に成長しているか
- 売上高:10%以上の伸び
- 利益:20%以上の伸び
③ 成長の理由が明確か
- 誰でも理解できる成長ストーリー
- 一時的な要因に依存していない
特に重要なのは「③」です。
どれだけ数字が良くても、成長の理由が説明できない企業は避けるべきとされています。
IR情報の活用|最も効率の良い分析方法
IR情報の活用方法に関して、著者は以下のように述べています。
- 決算短信よりもIR動画を見る
- 会社説明会で成長要因を確認する
- 面白い話が出る企業に注目する
ポイントは、「真面目に分析しすぎない」ことです。
本当に魅力的な企業は、自然と興味を引く
という考え方は非常に実践的です。
また、企業の発言内容のトーンや他社との違いを比較することで、より深い洞察が得られます。
売りのルール|利益を守るための鉄則
買いよりも難しいのが「売り」です。本書では、明確な売却ルールが提示されています。
売りの基本原則
- 売りサインが出るまで持ち続ける
- サインが出たら即売る
具体的な売りサイン
- 業績成長が鈍化(利益20%未満)
- 下方修正の発表
- 不祥事や信用低下
- 株価のピークアウト
特に重要なのは、「悪材料が出たら様子見しない」ことです。
株価の下落は非常に速く、上昇の半分〜3分の1の時間で下がると言われています。悪材料が出たら迷っている時間はありません。すぐに売りましょう。
相場全体の見方|勝てる環境を見極める
個別銘柄だけでなく、市場全体の流れも重要です。
- 新高値銘柄が多い → 強い相場
- 大型株が上昇 → 市場全体が上昇
また、本書では「新高値銘柄数レシオ」という指標も紹介されています。
新高値銘柄数 ÷ 全銘柄数 × 100
この数値が高いほど、相場の勢いが強いと判断できます。
『株の公式』から学ぶ本質
本書の内容をまとめると、次の通りです。
「強いものに乗り、弱いものを避ける」
非常にシンプルですが、多くの人が実践できていません。
- 安い株に惹かれる
- 下がった株を買いたくなる
- 損切りができない
こうした人間心理が、投資成績を悪化させる最大の原因です。
だからこそ本書では、
「知識や技術よりも心理が重要」
と繰り返し強調されています。
まとめ|再現性の高い投資戦略としての新高値投資
『株の公式』の重要なポイントを整理すると以下の通りです。

- 新高値銘柄に注目する
- 成長性のある企業を選ぶ
- 損失を徹底的に管理する
- 売りルールを明確にする
- 相場全体の流れを読む
この戦略は派手さはありませんが、非常に再現性が高いのが特徴です。
長期的に資産を増やしたい方にとって、本書は大きなヒントになるでしょう。


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