- はじめに|なぜ今も『リバモア流投機術』が読み継がれるのか
- 書籍情報|『リバモア流投機術』とは
- 結論|『リバモア流投機術』の核心は「予想しない・待つ・伸ばす」
- 重要ポイント①|投機はギャンブルではなく「ビジネス」である
- 重要ポイント②|「マーケットは正しい」個人の見解はしばしば間違う
- 重要ポイント③|本当に勝てるのは「待てる人」だけ
- 重要ポイント④|ブレイクアウトで入り、ナンピンはしない
- 重要ポイント⑤|損切りは早く、利益は伸ばす
- 重要ポイント⑥|「小さな値動き」は無視し、大きな流れだけを見る
- 重要ポイント⑦|先導株・先導業種に集中せよ
- 重要ポイント⑧|資金管理は「利益を残す仕組み」まで含めて考える
- 現代の個人投資家が学ぶべきこと
- まとめ|『リバモア流投機術』は「勝ち方」より「負けない姿勢」を学ぶ本
はじめに|なぜ今も『リバモア流投機術』が読み継がれるのか
投資の世界には、時代が変わっても色あせない名著があります。
その代表格の一冊が、**『リバモア流投機術』**です。

著者は、伝説の投機家 ジェシー・ローリストン・リバモア。
100年以上前の相場師でありながら、彼の考え方は現代の株式投資、成長株投資、モメンタム投資、さらにはトレンドフォロー戦略にも驚くほど通用します。
私が購入した際は、まだ販売していたのですが、現在は中古しか売っていないようです。
リバモアに興味を持った方で、新品を購入したい場合、少し書籍名が異なるのですが、以下の本を購入できるようです。

さて本書を一言で表すなら、
「勝つために必要なのは、予想力ではなく、待つ力と従う力である」
ということ。
多くの個人投資家は、
「そろそろ上がりそう」「安くなったから買いたい」「早く利益を確定したい」
という感情で動いてしまいます。
しかしリバモアは、その逆を説きます。
マーケットが実際に動き、自分の仮説を証明するまで待て。
これが、彼の投機哲学の核心です。
この記事では、『リバモア流投機術』の重要ポイントをわかりやすく整理しながら、現代の投資家にとっての実践的な学びを解説します。
書籍情報|『リバモア流投機術』とは
- 書名:リバモア流投機術
- 著者:ジェシー・ローリストン・リバモア
- ジャンル:投資・投機・トレード心理・相場哲学
本書は、単なるテクニカル分析の本ではありません。
むしろ本質は、**「相場との向き合い方」**にあります。
チャートパターンや売買ルールだけでなく、
- いつ仕掛けるべきか
- いつ待つべきか
- どう損切るべきか
- どう利益を伸ばすべきか
- どう感情を排除すべきか
といった、投機家としての思考法が詰まった一冊です。
結論|『リバモア流投機術』の核心は「予想しない・待つ・伸ばす」
本書のエッセンスを先にまとめると、重要なポイントは次の3つです。
- マーケットを予想しすぎない
- 明確なトレンドが出るまで待つ
- 利益は早く確定せず、大きな流れに乗り続ける
この3つは、シンプルに見えて非常に難しいです。
なぜなら、人間は本能的に
- 安く買いたい
- 早く利益を確定したい
- 損を認めたくない
- チャンスを逃したくない
と考えてしまうからです。
リバモアは、その人間心理こそが最大の敵だと教えてくれます。
重要ポイント①|投機はギャンブルではなく「ビジネス」である
リバモアは繰り返し、投機はギャンブルではなくビジネスだと述べています。
これは非常に重要な視点です。
ギャンブル思考の人は、
- なんとなくエントリーする
- 連敗すると取り返そうとする
- 根拠なくナンピンする
- 毎日売買しないと不安になる
一方、ビジネス思考の人は、
- 仕掛ける条件を明確にする
- 条件が揃うまで待つ
- 損失を経費として管理する
- 利益を再現可能な形で積み上げる
つまり、「思いつき」ではなく「ルール」で動くということです。
これは、長期投資にも短期売買にも共通する原則です。
特に個人投資家ほど、売買回数を増やしすぎず、勝率の高い場面だけに絞ることが重要です。
重要ポイント②|「マーケットは正しい」個人の見解はしばしば間違う
本書で最も有名な考え方の一つが、次の思想です。
マーケットは決して誤らない。誤るのは個人の見解である。
これは、相場で負ける人ほど耳が痛い言葉かもしれません。
私たちはつい、
- この銘柄は割安だ
- こんなに下がったのだから反発するはず
- 業績が良いから上がるべき
- もう十分上がったから下がるはず
と考えてしまいます。
しかし現実のマーケットは、
**「自分が正しいか」ではなく、「実際に価格がどう動いているか」**がすべてです。
だからこそリバモアは、
- 予想を押し通さない
- 価格に逆らわない
- 実際の値動きで確認してから動く
ことを徹底しています。
投資家に必要なのは、正しさではなく、柔軟さです。
重要ポイント③|本当に勝てるのは「待てる人」だけ
リバモアの投機術を学ぶと、意外なほど頻繁に出てくる言葉があります。
それが 「待つ」 です。
- 仕掛けを急ぐな
- マーケットが動くのを待て
- 自分の考えが裏付けられるまで賭けるな
- 忍耐強く待って行動せよ
つまり、**良い投機とは「たくさん売買すること」ではなく、「良い局面だけを待つこと」**なのです。
本書でも、
- 毎週トレードしても儲からない
- 年に4〜5回の大きなトレードで十分
- 大きなトレンドが利益を生む
という考え方が示されています。
これは、現代の成長株投資やスイングトレードにもそのまま当てはまります。
常にポジションを持つ必要はありません。
「何もしない時間」も、優れた投資行動の一部です。
重要ポイント④|ブレイクアウトで入り、ナンピンはしない
リバモアは、典型的なモメンタム投資家・トレンドフォロワーです。
彼の基本スタンスは明快です。
- もち合いを見極める
- 明確なブレイクを待つ
- 上昇トレンド入りを確認して買う
- 下がる銘柄を追いかけない
- ナンピンしない
- 押し目買いを安易にしない
つまり、**「安いから買う」のではなく、「強いから買う」**という発想です。
多くの初心者は、下がった銘柄に魅力を感じます。
ですが、リバモアは逆です。
上昇トレンドが進行中なら、新高値をつけたタイミングで買う。
一見すると「高値掴み」に見えるこの行動こそ、
実は最も合理的なトレンドフォローです。
なぜなら、新高値はその時点で需給の強さを示しているからです。
重要ポイント⑤|損切りは早く、利益は伸ばす
投資で最も難しいのは、実は「買うこと」ではありません。
損切りと利確です。
リバモアはこの点について、非常に明確です。
- 予想通り動かないなら即撤退
- 損失が膨らむ前に自分を守る
- 間違いに気づいたら手仕舞う
- 含み益を急いで確定しない
- 利益が乗ったらトレンドに最後までついていく
多くの人は、
- 損失は放置する
- 利益はすぐ確定する
という逆の行動を取ってしまいます。
しかしそれでは、
小さく勝って大きく負ける構造になりやすい。
リバモアの教えはシンプルです。
損失は小さく、利益は大きく。
これは投資の王道でありながら、実践が最も難しい真理です。
重要ポイント⑥|「小さな値動き」は無視し、大きな流れだけを見る
本書では、短期的なノイズに振り回されない姿勢も強調されています。
- 小さな変動は無視する
- 大きなトレンドに乗る
- 価格変動の裏を読みすぎるな
- 理由を知ろうとしすぎるな
株価が動く理由は、あとからニュースとして説明されることが多いものです。
しかし、相場はニュースの前に動くことがあります。
だからこそリバモアは、
**「理由」よりも「値動き」**を重視しました。
これは、情報過多の現代こそ重要です。
ニュース、SNS、掲示板、YouTube…。
情報が多いほど、かえって判断が鈍ることがあります。
そんな時こそ、
- 価格は上か下か
- トレンドは継続か転換か
- 先導株はどれか
- 業種全体に資金が来ているか
という、シンプルな観点に立ち返るべきです。
重要ポイント⑦|先導株・先導業種に集中せよ
リバモアは、市場全体に手を広げるなと教えます。
- 多くの銘柄に関心を持ちすぎない
- 市場をリードする銘柄に注目する
- 明確なトレンドが出ている業種に従う
- 先導株と先導業種を見つける
これは、現代の成長株投資にも直結する考え方です。
例えば相場環境によって、
- 半導体
- AI関連
- 防衛
- 商社
- インバウンド
- 金融
- 高配当
など、その時代の主役は変わります。
重要なのは、
「昔強かった銘柄」ではなく、今強い銘柄を見ること。
リバモアが言うように、
現在の先導株が2年後も先導株とは限らないのです。
重要ポイント⑧|資金管理は「利益を残す仕組み」まで含めて考える
本書で見落とされがちですが、非常に重要なのが資金管理です。
リバモアは、利益が出たら
- 利益の半分を別にしておく
- 元本が2倍になったら半分を蓄えに回す
- 本物の金を手にして安心感を得る
といった考え方を示しています。
これは、単なる精神論ではありません。
利益を口座に置いたままだと、
「まだ使える」「もっと増やせる」と思って、無謀な勝負をしやすくなります。
一方で、実際に資金を取り分けると、
- 心理的な余裕が生まれる
- 無理なトレードが減る
- 再起不能な損失を防ぎやすい
という大きなメリットがあります。
稼ぐ力だけでなく、残す力も投資力です。
現代の個人投資家が学ぶべきこと
『リバモア流投機術』を現代に置き換えるなら、学ぶべきポイントは次の5つです。
- 自分の予想よりも価格を信じる
- ブレイクアウトとトレンド確認を重視する
- 損切りは機械的に行う
- 利益はすぐ確定せず、主力トレンドを追う
- 売買記録を必ず残す
特に最後の「記録」は重要です。
リバモアも、記録を絶対につけるべきだと述べています。
トレード日誌をつけることで、
- なぜ勝ったのか
- なぜ負けたのか
- 感情で入っていないか
- 自分の得意パターンは何か
が見えてきます。
これは、投資を「再現可能な技術」に変える第一歩です。
まとめ|『リバモア流投機術』は「勝ち方」より「負けない姿勢」を学ぶ本
『リバモア流投機術』は、派手な必勝法を教える本ではありません。
むしろ逆です。

- 仕掛けを急ぐな
- 逆らうな
- 待て
- 小さく負けろ
- 大きく勝て
- 感情を捨てろ
- 記録せよ
こうした、一見地味で厳しい教えの積み重ねこそが、本書の本質です。
だからこそ、何度読んでも価値があります。
もしあなたが、
- 売買回数が多すぎる
- 損切りが遅れる
- 利確が早すぎる
- 「安いから買う」をやってしまう
- 相場に振り回されやすい
と感じているなら、この本は非常に刺さるはずです。
勝つ人は、当てる人ではありません。
待てる人であり、従える人です。
それが、ジェシー・ローリストン・リバモアが残した、時代を超える投機の真理だと感じました。


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